アトピーと共生する【デュピクセント継続中】

アトピー性皮膚炎患者が、病状を安定させるための様々な試みを記録しています。2021年3月1日から脱ステロイドを開始し、6月23日にステロイド再開。6月11日よりデュピクセントを使用中。

豊富温泉湯治 中間報告

豊富温泉湯治 中間報告

5月18日に豊富温泉に来てからすでに11日が経過し、湯治生活も折り返し地点を過ぎています。そこで、今までの湯治生活の中での成果や気づきなどを、残りの湯治生活に生かすためにまとめておきたいと思います。

体調の推移

 

1日目~3日目:皮膚の乾燥がひどく、痒みもあり来る前よりも体調悪化

4日目~5日目:相変わらず乾燥がひどい。乾燥からくる痒みの可能性も考えて、体の一部分(左腕、腹部、胸部、背中)に保湿剤を塗り始める。

6日目:体調が少し良くなっていることを感じる。起床時の軋みや乾燥が今までよりも少し少なくなっていることを感じる。

7日目:乾燥及び乾燥からくる痒みが和らぐ。相変わらず夜は寝れない。23時から4時にかけてかゆみが強くなることが分かってくる。

8日目:運動指導を受ける。運動後の汗に反応してかゆみがでる。夜中のかゆみは変わらず。

9日目:前日に睡眠導入剤をのみよく寝れた。落屑が減少していること、体の赤みが減ってきていることを感じる。

10日目:ほとんど寝れず、夜中に結構強い痒みを感じる。しかし乾燥や赤み、落屑は減少している。

11日目:前日に睡眠導入剤を飲んで寝る。落屑がかなり減る。かゆみは減ってきているものの相変わらず不定期に発生する。

アトピーへの対策として有用なこと上位5件

 

  1.  爪切り:体を掻いてしまうのを防止するのはほぼ不可能。そのため、掻いたときのダメージを極力小さくするために、毎日寝る前に爪切りを行う。毎日行っているとはさみの部分で切る部分はないので、やすりのぶぶんで削ることになる。東京に戻ったら、爪専用のやすりを買う予定です。
  2. 保湿:これは脱ステロイドを行っている人には賛否両論あるかと思いますが(脱ステロイドを推奨する意思は脱保湿も一緒に推奨することが多いため)、私の場合は、保湿をきっかけに皮膚が改善したのは明らかでした。乾燥からくる痒み⇒掻く⇒悪化⇒より乾燥という負のスパイラルから抜けるためにも、保湿は重要だと思いました。3日目~4日目に、布団内だと乾燥しにくかったために、布団の中にいましたが、単純に保湿を行った5日目から改善が見られたことからも、私の場合は保湿が効果的だったようです。また、保湿剤と一緒にワセリン(プロペト)を処方されている人も多いかと思いますが、ワセリンは痒くなりそうなところや、すでに掻いて小さな傷になっているところ(掻き壊しがひどい場合は化膿の恐れがあるので、十分に注意してください。)に塗ると、掻いたときの皮膚へのダメージが小さくなるので、うまく使うと有効なのではないかと思いました。
  3. 温泉:初日から4日目までは却って悪化していたので、豊富温泉の温泉効果が直接どれほど皮膚に効果があったかは一概にはわかりません。ただ、気持ちの問題もあるかと思いますが、「含よう素-ナトリウム-塩化物温泉」という性質が皮膚の殺菌に聞くとのことで、痒みの元になる黄色ブドウ球菌を殺菌してくれて、「油分に含まれるタール」が抗炎症作用を発揮するとのことで、掻き傷の修復能力に役立っているのでは、と、勝手に理解しています。実際普通の入浴後よりもかゆみが少ないような気もしますし、ひっかき傷の治りも早いような気がします。豊富温泉に来てから皮膚が回復したことは明確ですので、私には効果はあったものと思います。
  4. 患部を冷やす:アトピーの改善には、体を掻いてしまうことを防止して、皮膚にダメージを与えないようにすること、自然な代謝を促すようにすることが重要と思います。そのためには極力搔き傷をつけないようにすることが大事になってきます。もちろんかゆみが強い時はどうしようもないのですが、患部を冷やすと一定程度かゆみが軽減されますので、多少なりとも掻き壊しを防ぐのに効果があります。私の場合は寝るときは氷嚢は必須でした。
  5. 食事:皮膚の代謝にはたんぱく質とビタミン類が重要とのことです。特にアトピー代謝異常が起きている状態(落屑が起きるということは通常ひと月で正常な皮膚が入れ替わるのではなく、皮膚が5日程度で不十分な皮膚として入れ替わってしまう状況です。)ですので、通常よりもたくさん皮膚が生成される状況ですので、通常よりもたくさんのたんぱく質とビタミンが必要なのではないかと思います。私も湯治中は何度もスーパーに通い、毎日野菜と肉を摂取するとともに、持参したビタミン剤(ネイチャーメイドマルチビタミン)を摂取しました。

(要確認:運動)一般的には運動はアトピーの改善に重要ということを聞きます。程よい運動をすることで、代謝が活発になるから、免疫系が刺激されるから 、程よい疲労により熟睡できるから、などがありますが、長期間にわたって運動をする習慣がついていた私にとって、なかなか程よい運動というのが難しく、つい追い込みすぎてしまったりして、疲労し却って体調が悪くなるということがありました。そこで運動はほどほどに、スーパーへの自転車での往復(賞味運動時間40分弱程度)に収めてみたりしましたが、その程度では全く疲労は感じず眠気を誘発されることもありませんでした。運動に関しては残りの期間で何か改善のきっかけをつかめるといいなと思います。